凍結手術(液体窒素)について
凍結手術(液体窒素)
「凍結手術法とは生体組織に対して生理学上の抑制または解剖学上の破壊を調節しながら寒冷を適応して凍結させ治療法として用いるものである。」簡単に言うと取り除きたい所を凍らせて壊し、新しい正常組織に戻すということでしょうか。
この概念は昔からあり出血を抑えたり腫れを引かせたり、癌の治療としては1895年には発表されています。1960年代に-190°という超低温による治療が発表されてから、皮膚科、眼科、婦人科、直腸肛門領域等幅広く用いられるようになりました。
細かい詳細は省きますが、根本的なことで重要なことは「時間と速度と温度の関連性であり、最小限-20°近い温度で急速に凍結して緩徐に解氷させる」ことです。
人医では液体窒素を用いた治療が皮膚科でよく使われていて、尋常性疣贅いわゆるウイルス性イボや老人性等の治療で凍結させて治療します。その他にも腎臓の腫瘍など多岐にわたって使用されていますが、他に優れた治療法が開発されたりして完治を目指すための第1選択とはなりにくくなっているのが現状です。
獣医療においては腫瘍によって、部位によって、患者の状態によって麻酔下無麻酔によってまだまだ第1選択となり得ることがあります。
写真にあるように当院では小さいイボにはcryopen,肛門周囲腺腫では広範囲に吹きかけられるような器具を用いるようにしております。
工事中